よくエッセイなんかで、学生のころの体育の成績はいつも2ばかりで・・・みたいな記述がある。ふーん、そうかいなと思うだけで特に気にしなかったけれど、自分のことを考えてみると、私は学生のころの成績なんてこれっぽっちも覚えていない。得意科目がなんだったのかも忘れた。理科は嫌いだったけど、成績はそれなりによかった気もする。数学は好きだったけど、成績はよくなかったかもしれない。が、実際どうだったのかはぜんぜん覚えていない。
私にとって学校は、嫌なことをなんとかやりすごす場でしかなかった。だから結果としての成績はどうでもいいものだった。夏休みの宿題は、夏休みが終わってもやらずに新学期を迎えた。それで教師にしかられるのが嫌だなーと思っていたのはよく覚えている。でも、だから宿題をやらなければいけない、という選択肢は思い浮かばなかった。なぜだろう。今考えてみると、自分は不思議な子供だったと思う。
まともに勉強したのは大学入試を決意したあとだけだった。めちゃくちゃに勉強して、成績は学年のトップあたりにいるらしいという意識はあったが、実際にトップだったかどうかはよくわからない。そういえば大学模試を受験していたわりには偏差値がいくつだったのかも意識していなかった。偏差値がいくつであろうと、勉強しまくるという決意が変わるわけではないと思っていたのだろう。そういう計画性なしに突っ走るのが本来の自分の姿なのかもしれない。今もそういう部分は残っているとは思うけど、当時と比べるとずいぶん大人になったと思う。