週末に石川県にいったときのことを書く。
羽田から7時20分発の飛行機に乗り、石川県の小松空港へ。空港の手荷物検査で、バッグから大量のライターが没収された。空港の人には輪行袋の上下がわからなかったらしく、小松空港では係員が真横にしてかついで来た。
降りたころには本降りの雨であり、しょっぱなから完全装備で走り出す。順調に迷子になりながら、金沢まで直行はせず渓谷で有名らしい鶴来という土地へ。茶店で土地の人と話をした。
雨がやんで交通量の多い時間帯の中金沢へ向かう。兼六園金沢城寺内町?などをぐるりと回り、適度に方向感覚を失いながら散歩。武家屋敷でみやげを買い、能の美術館で能のビデオを見ながら居眠り。
日が暮れかけた頃に本日の民宿へ到着。素泊まりで3000円ながら東山という情緒ある街に位置しており散歩に適している。民宿に風呂があるにもかかわらず、近所にある銭湯の無料券をいただいた。これは親切というよりは、風呂を準備するのがめんどくさいだけかもしれない。おかみさんはニコニコしながら大変機械的な早口である。
東山を散歩して、八百屋でみかんとパンを買って晩飯にする。ついでに酒屋で発泡酒とブラックニッカも購入。ここの店員も圧倒的な早口である。石川県の人はおしなべて早口なのかもしれない。自転車の模様があしらわれた巾着袋を買った。財布を入れるのにちょうどよい。
無料券で入った銭湯ではあまりゆっくりする気になれず、すぐに出た。
宿に戻って酒を飲みながら、考え事をした。
翌日6時に起床して、あんぱんとコーヒーを買いに行く。東京より西のせいか、6時でもかなり暗くて寒い。宿に戻って支度ができしだい、すぐに出た。まっすぐレース会場へ向かうと早すぎるので、すぐ裏にある卯辰山に登った。急な斜面にびっしりと民家が並んでおり、細い路地とあいまって奈良の聖天さんを髣髴とさせる。その後近江町市場に寄った。ほとんど開店準備をしていたが、そんな中でも売る気満々のおじさんにカニをすすめられていた。しかし早口のせいで半分くらい聞き取れない。石川県民の発音は、どちらかというと関西弁よりであることが判明した。レースが終わったらまた来ようと思った。
レース会場は山の中で、道は思った以上に厳しい登りだった。到着したちょうどそのときにアマチュアのレースがスタートするところだった。観戦をしながら客の少なさに改めて驚かされる。靴にしみこむ水のせいで寒い。
レースが終わると寒すぎて表彰式まで待つ気になれず、すぐに山を下りた。近江町市場でみやげを買い、海鮮丼を食べた。近江町市場はさすがに市場に特化しているだけあって、アメ横ほどにはカオスではなかった。
帰りの空港に着いたのは17時。ちょうど羽田行きの飛行機が出る直前だったため、それに乗るのはあきらめた。次の便は19時である。JALのおねいさんに輪行袋を預けるとき、自転車で走りに石川県まで来たのかと聞かれ、そうだと答えるととてもうれしそうだった。自分の住む土地に人が来ることは、うれしいことなのだ。
今年の冬は、寒い土地へ行こうと思う。