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現在の私の住所は東京都の東上野である。この「東」という名前が気に入っていない。
どこに住んでいるの、と聞かれたらいつも「上野です」と答えることにしているが、これは正直言って見栄である。たしかに上野駅までは歩いて5分であるが、東がつくのと付かないのとではそのブランド力に大きな差がある。
まあ台東区上野という地名のところは、アメ横という超絶的な商店街でそもそも住むようなところではない。したがって上野駅に近いのに「上野」という町名でないところは、たくさん存在するのではある。池之端、台東、あと区は違うが湯島なんかもそう。
でもそれらは東とかという二次的な前置きはなく、ネイティブな名称をあてがわれている。池之端は池（不忍池）の端にあるから池之端なわけだが、池という名称の町はないのだからネイティブとみなす。それが東上野になると、上野という町の、あくまでも東にある町というわけだ。この安易なネーミングセンスに異論を申し上げたい。
どうせなら上野駅から少々遠くても、ネイティブな町名である松が谷とか入谷（いりや）とかのほうがうれしかった。
　
近いうちに西日暮里に引っ越す予定であるが、また西がつくのだ。その辺が若干気になっている。どうでもいいが。