ごはん
みそ汁
 
近所のスーパーがクリスマスセールといいながらおでんが大変に安いので、イブの夜はおでんで決まりだな、なんて思っていた。でもそれだとあまりに時代に逆行しすぎているきらいがある。もう私も大人なのだし、そろそろ時代の波に乗って見るのもいいかもしれん。
そこでケーキを作ろうと思った。
 
森永製菓のモントンというかわいい名前のスポンジケーキ用の材料が売ってあるので、まずはそれを買う。386円。ボールは小さいのしかもっていないのでいささか不安があるけど、たぶん大丈夫だと踏んで買わない。卵はなくなりかけていたので買う。158円。牛乳はあるので大丈夫。何ケーキにするか迷うのだけど、まあクリスマスってことで、赤と白のショートケーキにしよう。いちごを買う。580円。たっかー。あと攪拌器も必要だ。398円。生クリームも買わなきゃ。398円。
しめて1522円。うーむ、店頭でうってあるケーキと変わらない値段かもなあ。
 
コロッケパン
クッキーみたいなパン
 
ケーキを作るぞ。
卵3個、牛乳150ml。

ここにモントンの粉ひとつめを入れる。ちょっとかきまぜたところ。

攪拌している間、オーブンを160度であたためておく。

そしてひたすらあわ立てる。モントンの箱には、機械を使わない場合の攪拌時間は5分〜10分が目安だと書いてあるがとんでもない。そんな短時間でできるのはかなりの熟練が必要である。ふつうの人なら20分以上かかると思う。
この攪拌がけっこうしんどい。右手でやったり左手に持ち替えたり、かなり手がだるい。ケーキ屋さんのケーキは機械を使わずにまぜるそうだが、これがつらくてケーキ屋さんになるのをあきらめる少年少女はあとを絶たないだろう。私は機械を買うほど裕福ではないので手でやるのだが、ケーキ屋さんであれば機械を導入すべきだ。手でやったほうが微妙な変化がわかるのか知らないけど、そんなくだらないこだわりで子供たちの夢を駆逐するのはまことにけしからんことだ。ケーキ屋さんにとってもいい結果をもたらさない。そういう否定的な感情になってしまうくらい手がだるいのです。
まあそんなことを考えながらもできたので、モントンの2つめの粉を入れる。

あぶねー、ボールからあふれそうだ。「だま」にならない程度に混ぜればいいだけなので、そーっと、慎重に。
できたら型に入れます。

モントンが素晴らしいのは、型が付属しているところだ。厚紙だけど漏れません。市販の型は高いし、使わないときもけっこうかさばるのでこれはありがたい。
前もってあたためておいたオーブンに入れて、160度で45分間焼く。

焼いている間に生クリームを作る。絞り袋がついているものを買うと吉。

ちょっとだけ砂糖を入れる。

攪拌するときは、氷水の上でやると早くできます。

できた。スポンジよりはかなり楽だ。5分くらいでこうなる。

使うまでの間、溶けないようにラップをして冷蔵庫で保管しておく。

スポンジが焼きあがった。ワショーイ!いい感じに膨らんでいる。型からはずすためにふちにナイフを入れる。

ひっくり返して底紙をはがし、スポンジを横に切る。ここにいちごをはさむのだ。

スポンジはまだ熱いので、このまま生クリームを塗ると溶けてしまうからちょっと冷ます。その間に水分がとばないようにラップをかけておく。

スポンジの下の段からクリームを塗る。「へら」がないのでナイフを使う。

はっきりいってあまり上手じゃないです。というかクリームが足りない予感・・・。

いちごのへたをとって、半分に切って乗せる。へたの切り口が外側を向くようにするとそれらしくなると思う。

スポンジの上の段にクリームを塗る。このとき、側面に塗らないようにする。この上の段をひっくり返して乗せるので、持ち上げるときにクリームが手につかないようにするため。

上の段をひっくり返していちごの上に乗せ、上面と側面にクリームをぬる。そしていちごを配置してゆく。

そして仕上げは、絞り袋でデコレーションだ!

なんだこの出来損ないのとぐろは。
私にセンスがないことも問題ではあるのだが、クリームが足りなくなって、こんな貧相なデコレーションにするしかなかったのです。片岡鶴太郎あたりなら褒めてくれるんじゃないかな。みてくれじゃなくハートだと。この世に一つだけのケーキだと。
さあ、あとは一緒に食べてくれる女の子を探すだけだ。そんなほのぼのしたオチは不要です。
 
ごはん
みそ汁
 
いただきます。

なかなかうまい。スポンジはしっとりよりもふんわり寄りで、甘さはちょうどいい。デコレーションの良し悪しはともかく、クリームの分量はちょうどいい感じ。いちごも「酸っぱ甘い」くらいで好みだ。
このサイズがあと5つ分もある。やはり一緒に食べてくれる女の子を・・・