heppoco2005-10-04

パン
ヨーグルト
 
写真の整理をした。新しいデジタルカメラを購入してから、2ヵ月半で3500枚も撮っていたのだった。
自分で気づいたのは、ここ1000枚くらいはズームをほとんどつかっていないことだ。買うときは光学ズームにあこがれたけど、実はそんなにいらないものかもしれない。
ズームって、被写体に近づけない状況で、周囲の余計なものを入れずに撮りたいときに使うものだと思う。でも余計なものが入っていたほうが見ていて楽しい。花の写真でも、背景の民家や電線なんかが写っているほうが好きだ。
見たまま撮る事が基本だと思うので、上達するまではこのままズームを使わないでおこう。あ、でもトリミングはする。
 
80枚ほどお店プリントをする。いつも行っている写真屋に、デジタル写真を注文する機械が導入された!今まではメディアをそのまま渡していて、プリントできたときに返してもらうシステムだったから不便でございました。注文する写真を選ぶこともできなかったから、わざわざ家で選んでメディアに書き込んで「全部」と注文していたのである。
デジタル写真でも店によって仕上がりが違うのか知らないが、いつもきれいにプリントしてくれる。
 
炊き込みごはん
 
何か忘れていると思ったら、上野の国立博物館カラスと人間を見に行くはずだったのだ。明日行こう。
 
炊き込みごはん
イカのねぎ塩焼き
みそ汁
 

新 集客力―なぜ人が集まるのか どうしたら人を集められるのか

新 集客力―なぜ人が集まるのか どうしたら人を集められるのか

集客力といっても商売の話ばかりではなく、政治やスポーツなど人を集めることを重要なテーマとしいる事柄全般の話が盛り込まれている。
前半では、人間の本能がどうのこうのとやたら理屈っぽく語るおっさんや、集客とセックスに謎の関連を見出す女性などが論文を書いているが、いずれも胡散臭い。
この本を読もうと思ったのは、その次にある集客に成功した50の事例がおもしろそうだったから。世界中の事例がのせてあるから楽しめるかと思いきや、それぞれの事例について書いている人がバラバラで、なぜ集客に成功したかをちゃんと分析している人もいる一方、たんなる感想文に終わっているものも多くてがっかり。
その次にも論文があるが、前半の論文よりもかなりまとも。ボン・マルシェ(フランスの古いデパート)の成功事例なんかは当時のフランス婦人の浮き足立つ様子が想像されて楽しい。大々的な広告と、魅惑的なショーウィンドウと、男性客をも引き込む女性客。思うに今の百貨店はボン・マルシェのアイデアからほとんど進歩していないんじゃないか。
次のTRAPという販売戦略の解説もおもしろい。おもしろいと言っておきながらあまり覚えていない(図書館に返却した)が、TRAPというのはたとえばマッサージチェアを例にとると、Tryで客がマッサージチェアに座り、Recommendで店員が「こんな機能もありますよ。父の日のプレゼントにどうですか」と紹介し、Applyで客が「気持ちいい〜こりゃ父ちゃんよろこぶぞ」とその気になって、Purcaseで買っちゃう の略で、店員とのコミュニケーションによってよりよい店舗作りをするための法則である。TRAPの前に昔よく言われていたのはAIDMAというやつで、これはAttention Interest Desire Memory Actionの略称だから、いわゆる「いいものを作れば客は勝手に買ってくれる」という法則であって、客と商品に介在する店員や店舗は重要視されていないのである。
でもTRAPもそろそろ古いのかもしれない、「カリスマ」という言葉がギャグ化し、最近まじめな意味合いでは聞かれなくなってきたのは店員の重要性が少しずつ薄れてきているからじゃないかと思う。たぶん、今の客がいちばん重要視するのはTryである。店員のおせっかいがうっとうしいという話はよく耳にするようになったし、モデルルーム然り化粧品サンプル然りで買う前にちょっとだけしかも自由に試してみたいと思うのは誰だって同じことだろう。だからどんどん客にTryさせるべきだ。さんざんTryした挙句、買わないで帰る客も多発するかもしれないが、そうなったときはその商品が購入に値しないものだったという指標にもなる。だからTryをたくさん提供することによって確かなデータマイニングを実施することもできるはず。よくあるデータマイニングの事例として、コンビニのレジがある(客の年齢層をPOS端末に入力する)が、あれは買った客しか記録しないのであって、買わなかった客を記録することができない。なぜ買わなかったかを把握することができれば、もっと役に立つデータマイニングができると思うのだが。
私が有楽町のビックカメラを気に入っているのはTryがたくさんできるからである。デジタルカメラは全部ちゃんと充電してあるからいくらでも試し撮りをすることができるし、FAXなんかでは給紙されているから操作感をつかむことができる。だから客として行くには満足するのだが、経営側の視点に立つと必ずしも優れた点ばかりではない。店員は手ぶらで、思いついたようなタイミングで客に勧めたりしていて、買わないで帰った客を気にとめようとしないのである。買う客よりも買わなかった客に接することができることにこそ店舗販売のメリットがあると私は思うのだが、そのメリットを利用しようとしない。店員に端末を持たせて、どんな客がどの商品をTryしてどのような不満を抱いた結果買わなかったのかというデータを収集すれば、もっと魅力的な店舗作りができると思うのだ。お勧めして買わせようとする店員を客はうっとうしいと思いはじめているのだから、「お勧め」ばかりするのではなくて、客と「相談」して潜在的な需要を引き出すようにすればいいんではないか。
話が飛躍しているが、情報技術のとりわけSI(システムインテグレータ)の会社がだめなのは、Tryができないところである。客が複数のSIをコンペにかけるにしても、判断基準はほぼ見積もり金額しかないのであって、どれだけ客の要求に合致したシステムを作ることができるかは、ある程度Try(開発)した後でしかわからないのだ。ある程度開発してしまうとSIとしてはお金をもらわないわけにはいかないし、客としてはお金を払わざるを得なくなった以上は多少の不満があったとしても、開発後の運用までそのSIに任せるしかなくなる。これ以外にもSIの泥沼はまだまだたくさんあるぞう。
で、この本だが集客力アップのヒントを得ようとして読む人はがっかりすると思う。あくまでも事例集として読むのが吉。