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散歩写真のすすめ (文春新書)

散歩写真のすすめ (文春新書)

ただ散歩するだけじゃなくて、カメラを持ち歩いて行きましょうよと、ただそれだけのことを言っている本。特に激しく反感を抱くところもなく、全体的にやんわりと共感してしまう。ニュートラルな文体もあいまって読後はふにゃりと脱力させられる。
不満点としては、この著者の写真は下手でもないが上手くもない(と私は思う)ところ。「被写体を見つけたら立ったりしゃがんだりしてアングルを模索」することをすすめているが、この本の中にはしゃがんで撮ったと思われる写真がひとつもないのはどういうことだ。プロのカメラマンといえど、街中でしゃがむのは少なからず抵抗を感じるんだろうか。
まあ散歩写真ってのはスローライフよろしくあまり力まずにやることが大事なんだろうけど、それだとなんの進歩もなくて見苦しい写真が量産されてしまうから、やっぱりちょっとした工夫は必要になってくる。でもちょっとした工夫ってなんですかと問われると、それは上手く撮るための工夫であり、上手く撮るためには多少は力まねばならんのですというパラドキシカルな結論に至ってしまいそうで、その辺の按配は微妙だろう。著者も何気なく撮ったスナップと見せかけておきながら、横にメモとして反省文を付けていたりして、かえって読み手を混乱させてしまいそうである。
参考にすべきところはあった。俳句を題材にして、それにみあった写真を撮りに出かけるなんていう試みはなかなか面白そうである。ただ、著者は俳句がいかにすばらしいかということを述べていたから、この人は写真のほかにも俳句もやるのかなんて思ったが、作例として掲載されていた写真の横にある俳句はいずれも正岡子規のものでちょっと笑った。いずれにしても、誰かの俳句を題材に写真を撮りに出かけるのはなかなか乙なものだと思うので、挑戦してみたい。
 
NHKの徴収がきた。以前までは「うちはテレビが無いので払いません」と一蹴できていたのに、今回は
 
「ではニュースなどはどのようにご覧になっていらっしゃいますか」
「インターネットや週刊誌でたまに見るだけです」
「パソコンをご利用ですか。左様でございましたら昨今はパソコンでテレビがご覧になれるアダプタもございますが、そういったものをご利用になられているのですか」
「いえテレビは一切見ないので」
「左様でございますか。では今回は料金をいただきませんが、今後テレビをご覧になられるようでしたら、月々3000円ほど頂戴に伺いますのでよろしくおねがいします」
 
慇懃ながら棘のあるおっさんだった。テレビがないことくらい部屋を見せれば一発で証明できるが、パソコンのアダプタもついていないことを証明するのはちょっと手間である。今回はそこまで要求されなかったけど、いずれNHKが更なる窮乏に陥ったあかつきには、そこまで追及してくる人がでてくるかもしれない。どっちにしろパソコンにもついてないからいいんだけど。
そういえばラジオのNHKは聞くんである。NHKの徴収がくるたびに「ラジオは・・・」と聞かれはしないかと思うのだが、まだ聞かれたことは無い。もし聞かれたら正直に払うつもりだけど、だからこそ聞かないでくれ!とお祈りしている自分がいる。心境は複雑だ。
それにしても、ラジオの受信料はいらないのだろうか。NHKラジオはあくまでもNHKテレビに依存している形なのか?前にも書いたが、ラジオ局の仕組みはいったいどうなっているのだろう。
 

みんな大好き上野公園。みんな大好き西郷さん。
今回のテーマは「写真をとる人たち」として、西郷さんをバックに記念撮影に取り組む人たちの姿を撮ってきた。写真を撮る人たちの写真というわけだ。西郷さんの広場では、記念撮影をする人が少なくとも1分に1回くらいの頻度で現れるため、被写体には事欠かない。
ところがやってみると案外難しいもので、思うような構図を作れずに悪戦苦闘。事前のイメージとしては、私と撮影者と被写体がほぼ一直線となる構図で、なおかつ西郷さんがその後ろにそびえている絵を撮りたいと思っていた。ところが、記念撮影をする人みんなが西郷さんの真正面に立つわけではないようだ。斜めのアングルを狙う人もけっこういて、そういう人たちを撮ろうと思ったら、私はかなり大回りにぐるーっと移動しなければならないわけで、そんなことをちょこちょこしていると私が記念撮影をしている現場を撮ろうとしていることがバレバレになってしまうのである。そういうわけで苦労した。70枚くらい撮った中でいいと思うものを。

これぞ理想の家族写真だ。被写体は西郷さんの真正面で直立不動の姿勢、カメラを構えるお父さん、そしてお父さんのセンスに不振を抱き、心配そうに構図チェックをする母。いやーこういう絵はいいねえ。
でも一言申し上げるとお父さんちょっと引いて撮りすぎだよ。おかげで私の写真では西郷さんがあんなにちっちゃく写ってしまった。写真なんてどう撮ろうと勝手だが、こういう記念撮影ではあんまりズームを使わないほうがいいと思うんだがどうか。遠近感がなくなるから西郷さんの大きさがわからなくなってしまわないか?
 

こちらは核家族で21世紀風味だ。被写体が2人なのでちょっと迫力に欠けるが、なかなかいい感じ。しかしこの人もえらく引いて撮るなあ。もうちょっと姿勢を低くすれば近寄って撮れるのに。あと全身を写す必要ってあるのか?

でた、交代撮影法。これも家族写真の醍醐味ですな。お父さんは被写体に接近した模様。私も接近できればよかったが・・・
 

女子がこんな気合の入った姿で撮影を。ほほえましい。被写体もいい笑顔でした。
 

三人とも携帯電話で写真を撮っている。見上げる後姿がそろっていておもしろい。このあたりからズームを使い始めた私。西郷さんは足元しか写っていないけど、それがかえっておもしろい絵になることを発見した。
 

はい、本日のベストショットができあがりました。「傾くおっさん」。
ああ、堂々と屹立する西郷さんを、なぜこのおっさんは斜めから傾き見上げるのであろう。西郷さんの威風とおっさんの頼りなさげな傾きが絶妙なコントラストを実現している。西郷さんをあえて中心に据え、傾くおっさんを端に寄せたのが正解だった。おっさんの髪の毛と背景の黒がかぶってしまったあたりが減点ポイントか。「写真を撮る人」ではないが、しかしかなり気に入った写真。
 
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