今すんでいるあたりには、ナントカヶ丘という地名が多いようだ。百合ヶ丘、すみれが丘、さつきが丘、緑が丘、藤が丘。できることならそういう地名のところにはすみたくないなあ。平成の大合併のときにも言われていたけど、現代人のネーミングセンスのなさがあからさまである。きわめつけは美しが丘。1980年以降につけられた地名であることは間違いないと思う。でも、そうでもない「ヶ丘」もある。同じ「ヶ丘」でも向ヶ丘はけっこう古そうだといことがわかる。
まあ安直な地名をつけてしまうのも無理もないことだと思う。現代はどの町もあんまり個性がないからだ。どこにでもローソンがあり、サティがある。同じような道があり、どこにでも乗用車が走っている。
もちろん、町に個性がないことにもメリットはある。どこに住んでもそれなりに便利だから、住む地域を選ぶときにあまり困らない。遠出をしたときに困ったことがあっても、金さえあれば解決できる。
かく言う私も、今住んでいる鷺沼や、有馬という地名(この2つの地名はとても好きだ)に代わる地名を考えろ、と言われたら、何一つ思い浮かばないかもしれない。