岩手の遠野で歩き回って、おばちゃんの民話をライブで聞くなどした。地球の裏側であった地震による津波が、遠野の電車をも止めた。今日には帰られないかとあきらめていたら、岩手県の観光バス会社が、助け舟ならぬ助けバスを出してくれて新幹線のある新花巻まで送ってくれたのだった。
旅行はとてもお金がかかるものだけど、そうかといって旅行をして後悔したことはない。やっぱりお金を使うだけの価値があるものと思う。
岩手といえば宮沢賢治だけど、私は彼の、自分の世界に閉じこもっているような漢字のすくないふわふわした童話が好きじゃなくて毛嫌いしていたんだけど、「生徒諸君に寄せる」とかの、きちんと他人に訴える文章がこんなに力満ちているものとはしらなかった。