そこなし「女の人で仏像が好きな人が意外と多いけど、ぬかるみはどう?」
ぬかる美「あー、わかる気がする。わたしも仏像すきだな」
そこなし「どういうところがええの」
ぬかる美「そう聞かれると難しいなあ。見てると落ち着くんじゃない」
そこなし「もうちょっと詳しく聞きたい。うーん、色の好みとかはないの」
ぬかる美「仏像はだいたいこげ茶色なんじゃない」
そこなし「そうか。でもタイとかインドの仏像って派手やん。ああいうのはどう思う」
ぬかる美「なるほどね。そういわれてみれば、日本の仏像みたいなこげ茶色がいいのかも」
そこなし「仏像が好きな人は、地蔵も好きなん?」
ぬかる美「お地蔵さんもいいけど、仏像とはちょっと違う感じがする。そう考えると、やっぱりこげ茶色がいいのかな?うーん、難しいな」
そこなし「聞き方を変えるといいかもしれん。嫌いな仏像とかはないの。映画が好きな人はすべての映画が好きなわけじゃなく、映画の好き嫌いがうるさいわけやん。それと同じように仏像好きな人は仏像のウンチクをいっぱい持ってるんかなあと思うんやけど」
ぬかる美「この仏像は嫌だなって思ったことはないよ」
そこなし「でもたぶん大仏と阿修羅像を比べたら、仏像好きな人はたぶん阿修羅像のほうがいいって答えるよな」
ぬかる美「そうだね」
そこなし「なるほど。その辺に仏像好きのヒントがあるのかも」
ぬかる美「仏像はじっとしてるのもいいんだよね」
そこなし「ふうん。時代を超えて変わらぬ美しさ、って感じか。キャッチーな言い方をすると」
ぬかる美「それはあると思うよ。1,000年以上もあの形でじっとしていたわけだから、そう考えるとすごいなって思う。たぶん今の人が仏像を作ろうとしても、奈良時代みたいな仏像はきっとできないんだよ」
そこなし「なるほど。だんだんわかってきた。・・・ような気がする」