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- 作者: 桜井厚,岸衛
- 出版社/メーカー: 創土社
- 発売日: 2001/06
- メディア: 単行本
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江戸時代には日本人は肉を食べなかったという話を、私は信用していたのだけど、それは違っていることがわかった。肉はけっこう食べられていたにもかかわらず、仏教の思想による影響で公にされなかっただけなのだ。そして同じ理由で、肉の解体に携わる人たちへの差別意識が根強かった。その意識が平成の世の中にまで根強く残っているみたいだ。もちろん現在では仏教の影響なんかではないが。
肉を食べるためには生き物を殺さなくてはならない。あまりにも当たり前のことなのに、みんなそれを直視したくないというジレンマがある。戦争は嫌だ、墓が怖い、魚をさばけない、虫すら殺せない、そんな軟弱な人たちがパック詰めの動物の肉を目の前にして食欲をかきたてているという変な状況になっている。