ライン

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時間切れで返却。
章が変わるたびに主人公(視点)が変わり、前の章の主人公が次の章の主人公と関連を持っている、という形でずーっと続いていく。友達の輪みたいなもんだが、彼ら同士別に友達というわけではなく、互いに憎み合っていたり、タクシーの運転手と乗客との関係でしかなかったりする。
そんなに奇抜なアイデアではないけど、こういうのはやっぱりおもしろい。村上龍は時系列や視点をいじくる小説が得意なのだな。
どの主人公もどこか尋常でないところを持った人たちばかり。小説だからしょうがないものの、もっと何の変哲もない人たちの輪を書いても、案外面白いと思うのだが。
どうでもいいけど、荒川区図書館においてあるこの本は、初め20ページくらいが破れてなくなっていた。