エミリー (集英社文庫)

エミリー (集英社文庫)

3篇入っているが、表題のエミリーがすごーい。
これは中学生の道徳教育の教材になるんではないか。いじめの非道さが克明に描かれているし、同性愛者への無理解な差別もあるし、ラブシーンまである(しかもインサートなし!)、何より主人公は中学生だ。
教育基本法改正とやらでどんなことをするつもりなのか知らんが、こういうリアルな本を読ませるのがいちばんの教育になりそうである。
もっと売れていいと思わせるけれど、この人が書くものは何にでもお洋服のブランドが重要な役割をもっていたりして、そこが世間の誤解を招き評価をあげにくくする要因になっているみたい・・・もったいないなあ。「Vivienne Westwood」をモンベルとかユニクロとかで置き換えて読んだら、身近に感じられるのかなーと思ったがそれも無理があるし。