牛丼
味噌汁
 
納豆は腐っているはずなのになぜ賞味期限があるのか、という疑問を持つひとは多い。
だが「腐る」という現象は、必ずしも「食べられなくなる」ということを意味するわけではない。化学的(?)には「腐る」というのは分解して変質することを意味している。いっぽう賞味期限は単にヒトがたべられなくなる指標を示しているだけである。両者の意味は同じではない。
ところで豆腐を「なっとう」と読まないのはなぜだろう。”豆が腐っている”のだから「とうふ」よりも「なっとう」にふさわしいのではないか。
まあ、とうふも腐っている感が強い食べ物ではある。一般的にイメージされる豆腐は四角いが、あの四角さはきわめて人工的に形成されているのであって、本来の豆腐の原型はあんなに均整のとれた形ではない。べちゃっとして不定形のものである。そう考えると、より腐っている感が強いのは納豆よりも豆腐であるような気がしてくる。
だけど豆腐は腐っているはずなのになぜ賞味期限があるのか、という疑問を持つひとは少ない。