heppoco2005-11-27

しそのパスタ
 
誰よりもゲップが上手な子供がいた。彼はちょっとしたヒーローで、リクエストされればいつでもどこでも自慢のゲップを披露してくれた。どうすればあのとてつもない音を出すことができるのか。子供たちはあの音にあこがれ、こぞってゲップの練習に励むのだった。私はいまだに彼よりも大きなゲップをきいたことがない。
授業中におこるクシャミの発作をいかにこらえるかというのは、社会生活における女子生徒の課題のひとつだが、山岡くんのクシャミはそのお手本となっていたことだろう。彼のクシャミはとても上品というか切れが悪く、「へっ!」でとまってしまう。男子ならはばかりなく思い切りクシャミをしても、さして問題ではないと思うのだが、彼いわく「どうもふつうのクシャミができない」。
得手不得手というのはいろんなところにあるものだなあ。
 
ごはん
みそ汁
 

反社会学の不埒な研究報告

反社会学の不埒な研究報告

マッツァリーノの新刊。
前回の反社会学講座は、社会学者のお家芸マッチポンプ」を批判し、誰にでもわかりやすい形でメディアリテラシーを啓蒙するという、たいへん勉強になる内容だったが。今回はなんかだめだなあ。
というのも俎上にあげられた問題がどうでもいいものばかりなのだ。相変わらず社会調査の欺瞞を説いているのも、前著を読んだ人ならもう聞き飽きた内容でしょう。「こだわり」と「くよくよ」の語義が似ているから「こだわりのラーメンはくよくよのラーメンだ」っていうのは笑えるけど・・・だから何なんだという気持ちはぬぐえない。「武士道」の武士道像が欺瞞だといって得意のネチネチ論破が披露されるのについては、何でそんなことをネチネチと論破したがるのかわからん。オジさんが武士道を信仰しているというけれど、いくら頭が固いとはいえ、そこまでバカなオジさんはいまどき少数派じゃないのか。知らないけど。
前著では常識の嘘をおもしろおかしく暴き出すことによって、痛快な笑いと反省を促す効果があったが、今回はむしろ常識をなぞる形になっていて、読み手に「おれもそれは前から思ってた」と密かな満足感を与える内容になっている。好みが分かれるところだと思う。
でも思いつきでじゃなくてきちんと資料を使って話を進めていくのはさすが。つい吹き出してしまう笑いがあるのもよい。でも・・・なんかなあ。前著がよかっただけに、今回はどうしても不満が多くなってしまうのかもしれん。
 
焼豚チャーハン
 
禁煙マラソンなるものをやっているサイトがある(ここ)。
このサイトは、メーリングリストやメルマガなどを利用することで禁煙したい人を支援するらしい。そんなんで本当にニコチン中毒に打ち勝てるのか、という疑問はあるがそれはさておくとして。
このプログラムは有料なのだ(未成年向けプログラムなどを除く)。「禁煙マラソンPCコース」、および「禁煙マラソン携帯コース」の場合、一人あたり10,000円の参加費を支払うわなければならない。一見したところ、一万円払うくらいならひとりで禁煙するよ、と思ってしまうくらいの参加費だが、ここは冷静に計算した上で判断しようではないか。
10,000円で何箱のタバコを買えるだろうか。(一箱280円の場合)
10,000(円)÷280(円)≒36(箱)
二日で一箱吸う人の場合、一万円で何日間タバコを吸うこととができるだろうか。
36(箱)÷0.5(一日あたり吸う箱数)=72(日)
72日で10,000円がタバコ代として消えることになるわけだ。ということは、
・72日以内に挫折して再び喫煙し始めた人にとっては、禁煙マラソンに参加したことで赤字になる。
ということだ。だが同時に、
・禁煙マラソンに参加して72日間タバコを我慢できたならば、その後吸い始めたとしても、(それまでのタバコ代を節約できたのだから)禁煙マラソンに参加したことは有意義であった。
と言うことができる。
ちなみに一日一箱吸う人であれば、36日以上我慢できればいいというわけだ(あくまでも金銭的な話ですよ)。あなたなーらどうするー。
わかっていると思うけど、一応警告しておくと、この計算は無意味である。何日間禁煙できるかは、やってみないとわからないからだ。72日間我慢すればとりあえず・・・という一応の目標を立てるという意味では意味がある、とはいえるけど。さらに、「72日間我慢すればいいのだ」という判断をした上で参加するということは、自分は72日間我慢できる!という確信をもって参加の決意をするわけだが、そもそもそんな確信をもてるくらいならこのプログラムに参加せずにひとりでやればいいとおもう。このプログラムが(自分にとって)どれくらい効果があるかは、やはりやってみるまでわからないのだから。
と思ったら、こんなデータが公開されていた。表の右端をごらん頂たい。これを見る限り、たしかに平均して62%の人が、1年後でもちゃんと禁煙している。でも、これって自己申告をそのまま反映しているんだろうけど、みんなけっこう嘘ついてないかなあ。うーん、何にせよ、けっきょくやってみないとわからないか。やってみないとわからないことに10,000円も出せるかというと、・・・そりゃもう、個々人の裁量に任せるしか・・・