晩ごはんは明太子スパゲティにした。これってパスタを食べ終わった後でも絶対に明太子が、皿の上に残る。
 
私は皿の上に食べ物を残すのが嫌だ。恐怖の飲み会なんかでキャベツとパセリが残った皿でも非常にもったいないと思う。それを当然のように店員が下げていくのは一体どういうことか。それ、私たべますって。言えばいいのだけど、言ってしまうとテーブルがいつまでも片付かないから、みんなに迷惑かなと思って控えるようにはしている。
たぶん私が変なのだ。これについては潔く認めることにしよう。キャベツとパセリくらい、世間的には捨てて当然なのだと思う。なぜ私がこうなってしまったかというと、子供の頃から食べ終わった皿をきれーいにする(つまり、なめる)のが好きというかクセで、その名残なのかもしれない。しかもそれをみて親が
 
「いやあまたきれいにさらえて。最後まで残さんと食べてえらいなあ」
 
と褒めていた。そういう教育方針はとてもいいと思うのだけれど、お行儀がわるいということも、同時に教えてくれればよかったなあ。小学生に上がったくらいの時期に。
 
今は人前で皿をなめることはしなくなったし、できるだけお箸だかスプーンだかで最後まで食べるようにしている。でもスパゲティはフォークで食べるものだ。フォークって最後まできれいに食べにくい。明太子なんてなおさらだ。明太子は高いし、ちょっとでも残したらもったいないなあなんて考えてしまい、きれいにお皿をなめる私。もう褒める人なんて誰もいないのにな。