かぜをひいたようだ。午後休みをとって病院に行ってきた。
インフルエンザではないようなので、具合がよければ明日は出勤しよう。
ほんとうは具合がよければ出勤せずに元気に休みたいところだが。
 
ところである事情により、日経コンピュータを2年間無償購読させてもらっていて、それが今日はじめて届いた。
この雑誌はひとことでいうと情報技術による経営戦略を主なテーマとしたものだ。1年前まではこんな記事を読んでもまったくわからず、「会社というものはつまらんことを考え、振り回されているんだなあ」なんて漠然とした嫌悪感を抱くにとどまっていたであろう内容である。
まあ、つまらんことを考え、振り回されているには違いないが、なぜ会社がそういうものにならざるを得ないのかということについて、今となってはその理由がよくわかる。それも新しい環境で雑多な経験をつんだ事による成果であろう。経営の基幹に関する業務なんかには一度も携わったことはないが、経営の「周辺」程度の業務は今まさに携わっているところである。そういった「周辺」から演繹的に、経営ちゅーもんはこういうもんなんだな、ということが、けっこうはっきりとわかってきたのであるな。
そして情報技術を専門とする会社の経営は、いわゆる管理職たちによるシステムのあいまいな定義としったかぶりによって構成されているにもかかわらず、どういうわけか(奇跡的、というかアクロバット的に)まわされてしまっているという事実と、そうならざるを得ないしかたのなさもとてもよくわかる。
そういうことがわかってくると、こういうビジネス雑誌も読んでいておもしろいもんだなあと感じる。勉強になるという意味ではなく、共感できる(「みんな同じなんだな」「実際はこんなうまくいってないよぜったい」みたいに)という意味でおもしろい。それっていいことなのかどうかはわからない。まあ、いいこととはいえないだろうな。せいぜいこういう雑誌もおもしろいと思える面があるんだ、ということを知れたと言う意味ではいいことであろう。
就職活動中や新入社員研修中には、情報収集が大切だとかで日経新聞や情報技術関連の雑誌などを幅広く読むよう指導されるものだが、そんな時期にそれらを読んでもどうしようもないのだ。書いてあることは理解できても、それを理解できることの意義はどこにあるのか。まずはそこを説明してほしかったものだ。理解よりも判断が大切であろう。「ここにかかれてあることは正しいのか、有用なのか」ということを実際の経験なしに判断しろと言われても、そんなのできるわけがない。判断できるくらいの経験をつんだ後で読まなければ何のメリットもありえない。
 
入社した当初の私は技術志向が強くて、とにかくUNIXスペシャリストになりたいとか汎用機のお世話をできるようになりたいとか思っていたが、今となってはそんなものはどうでもいい。技術の習得は、他の頭のいい人たちに任せておけばそれで済む。問題は、技術力を行使するまでの「戦略」なのだ。
ありていにいえば、お客さんも、自分の会社も、協力会社も、みんながハッピーであれるような仕組みをつくりたいわけだ。今は、そうじゃないから。