どんな仕事をしたいかを考えるとき、一度はやってみたい仕事はけっこうたくさん思いつくのだけど、それを一生続けるとなると、どんな仕事でも私には無理だと思ってしまう。
谷中銀座商店街に落語グッズみたいなのを販売している店があって、その店の前を通るとBGMとしていっつも志ん生の落語が流れている。たまに来る人にとってはおもしろい店かもしれないが、店主のおっさんにとってはどうなんだろう。おおかた落語が好きでそんな店をやってるんだろうけど・・・ノイローゼになるのも時間の問題だと思う。たまには志ん生以外の落語を聴きたいはずだ。そのうち落語そのものまで嫌になってしまわないかと心配になる。
そうやって街を歩きながら、働く人を見るたびに、その仕事を自分がやっている姿を想像する。けっこうおもしろい暇つぶしではあるけど、やっぱりどんな仕事も一生続けるのは無理だなあという結論になってブルーだ。そう考えると現状のサラリーマンが一番楽でいいかもしれんなあとも思う。
一生続けるといえば、結婚も同じである。私は結婚をする理由がいまだによくわからない。いくら相手のことが好きでも、それだけで結婚する動機にはならない気がする。恋愛感情はいつか必ず冷めてしまうからだ。冷たい見方ではあるけど、そんなもんだろう・・・だけどいつかは冷めるとわかっていながら、その冷静さを忘れさせるところに恋愛のすごさがあるんだが・・・。だから結婚するとすれば、相手のことをもし好きでなくなってもうまくやっていけるかどうかが大事だ、と、今んところそういう結論になっている。問題は好きでなくなった人がどういう人であればずっとうまくやっていけるのかというところだ。それについての考えは、まだぜんぜんない。