今まで手付かずだったメタルなんぞを聞いておるのですが、サウンドはともかく歌詞がいいかもしれませぬ。といってもほとんど聞き取れないんだけれど、何をあんなにがなっているのかと思ったら、どうも絶望感とか後悔とかを歌っているようだ。
ロックだと(ロックにもいろいろあるけど)自分以外の何かに対して怒っているが、メタルはその真逆で自己破壊的なんですな。「なんでこんなことになったんだ。俺はもうだめだ死にたい死にたい死にたい」というふうに。私はてっきり「ぶっ殺す!」とか「逝ってヨシ!」とか歌っているのかと思い込んでいたなあ。内向きの激情があの声とサウンドになって出てくるというプロセスは、なんか考えさせられる。けっこう好きだ。
そして歌詞に具体性が無いのもポイントかもしれん。どうして死にたいのかがよくわからないが、とにかく絶望感だけが漂っている。なんかそういう気分が今の若い子達の共感を呼ぶんだと思う。