以前はコンビニでローズネットクッキーを買っても84円だったのに、いつのまにか95円に値上がりしている。よくわからないけど、これも石油の値上げに便乗しているのかなあ。
こないだアートスポーツで輸入物のウェアを見ていたら「その商品は為替レートや石油の価格に伴って価格が変動します」といっていた。為替レートはまあそうかなとは思うけど、石油の価格は嘘だろう。スポーツウェアなんて軽いしかさばらないものだから、1着あたりに含まれる燃料費なんて1円もないんじゃないの。ローズネットクッキーもしかり。
 
いろんなものの値上がりは石油の価格が影響している、みたいなことをちらほら聞くけれど、ひょっとするとこれって経済的にはいいことかもしれない。
経済の分野でリフレ(リフレーション)という言葉がある。これは意図的に(ただし意図的とばれないように)インフレを作り出すことによって、世の中の金回りをよくしようとする政策のことをいうらしい。デフレスパイラルから抜け出すために、この政策が有効であることを主張していた人たちがいて、その人たちはリフレ派と言われていた。
いろんな議論はあると思うけど、最近の石油価格の上昇と、景気の回復が同じような時期に起きたということは、やっぱりリフレ派の人たちが正しかったのだと私は思う。でも当のリフレ派の人たちにしてもインフレを作り出す方法については、金利を上げればいいとか、お金をいっぱい刷るのがいいとか、いやいや消費税を上げるのが効果的とか言っていたが、石油の価格上昇によってそれがもたらされるとは、たぶん誰も言っていなかった。
大事なのは「インフレそのもの」ではなくて「インフレ期待(物価は上がり続けると思わせることで、みんなに金を使わせること)」であって、金利や金の増刷や消費税のアップとかは、どれもわざとらしいというか意図が働いているのが見えてしまうから、それにだまされて「インフレ期待」を持ってしまう人は実際あまりいない。どうすればそこをうまくだまして期待を作り出すかが、リフレ派にとって一番の問題だったと思う。リフレ派の理屈はとっても明解で説得力もあったのだけど、どうやって実現させるかについてはいいアイデアが無かったわけだ。
さてそこで石油が効いてくるとは・・・これもひょっとしてリフレ政策の陰謀だったりするのかな。まあそんなことはないだろうけど・・・これがもし意図的なものだったら、すごくうまいこと考えたなあと思う。石油は実際ありとあらゆるものの物価に影響する(ありとあらゆるモノはガソリンを使って運ばれる)し、価格操作をしている主体が見えにくい(本当、誰なんだろうか)ので意図も見えにくい。いい感じにインフレ期待が形成されたわけだ。今のうちにローズネットクッキーを買いだめしとかなきゃ!
 
そういえば私の給料が上がらないのって、情報サービス業はガソリンを使わないからかなあ。