カレーパン
ジャムパン
 
ファッションは自分にいちばん似合うものにするのが何よりだ。足が太い女性が、なんとかそれを隠そうとして細く見えるパンツをはいているのを見るともったいないと思う。別に私が太い女性が好みだとかいうのではないのだが。太いなら太いなりに、それを隠さなくても似合うものがあると思う、というだけの話。
この人はセンスがいいなあと感じるのは、その人の特徴を生かした服装をしているのを見たときである。高そうな服を着ているとか、凝った髪型をしているとかはセンスのよさとは関係ない。その人に似合っているかどうかがもっとも大切だ。
ところが自分に似合うファッションをできている人は少ない。これはなぜなんだろうと自転車に乗りながら考えた。
たぶん、ファッションというのは、自分が本来こうありたいと思うところの理想を、実現するためにあるものである。そして理想というのは、たいてい実際の自分とは違うものを理想という。あたりまえのことだが、実現しているのならそれはもはや理想ではないのだから。
そう考えてみると、実際の自分では実現できていないものをファッションによって実現しようと試みるのは無理もないことだ。すると必然的に自分に似合わないファッションをしてしまう。足が太い人は、細くなりたい(見せたい)から、細く見えるようなパンツをはく。歳をとったけど若く見せたいから、歳に不相応な服装をする。秋葉原メイドさんは、地はあまりかわいくないのにかわいらしい服を着る。そこんとこに無理が生じてしまう。