黒糖蒸しパン
バナナ
 

Extended Play: Live at Birdland

Extended Play: Live at Birdland

21世紀のニッポンのジャズをめぐる状況について思うのだが。聴く側は毒にも薬にもならないものを好むのに対して、第一線で演奏活動をしている人たちは進歩し続けていて、次々と新しい毒や薬を量産している。平たく言えば聴く側と演奏する側のレベルが開きすぎている。 と思うことがある。
ちょっくらジャズでも聴き始めようか、という人にお勧めされるのはたいてい60年代のバップだ。これはなぜなんだ。お勧めされた人も思わないだろうか。ジャズは今でもやられているのに、なぜに60年代のものばかりが店頭の目立つコーナーに並んであり、それをお勧めされるのだろうと。
最近のジャズ演奏家たちは、60年代の人たちに比べて不当な扱いをされているような気がしてならない。げにジャズはどんどん進歩していて、21世紀ともなるとメロディーが複雑かつ、もともとの芋くささに灰汁(あく)を追加ようで、ぱっと聞いてそのよさがわかりにくいのではある。芸術性の高い音楽だから、仕方がないのかも。
このアルバムはデイヴ・ホランドのライブ版。なんといってもこのバンドが最先端をゆく演奏をしていると思う(もう解散したらしいが)。どこか歪んだメロディーをメンバーそれぞれが勝手に展開していると思いきや、実はちゃんとアンサンブルになっていて、あたくしはこういうのを聴くと興奮するのであります。
ニューヨークのバードランドで行われたライブらしい。やっぱニューヨークって、演奏者もリスナーもすごいところなのだろうなあ。
 
パンタ・レイ

パンタ・レイ

女3人のコーラスがメイン。癒し系ではなくむしろその真逆を行っている。不協和音のコーラスを、あくまでもまじめにやっている。なかなかいいぞ。完成度高いが、890円。これで食っていけるのか。