heppoco2007-05-28

ひじきごはん
納豆
 
近所の和菓子屋で「手作り飴」というものを売っている。手作り飴とはどういうものか。
手作りというとふつうは、家族や恋人が作ったものを指すと思う。というか、店で買ったのではないもののことを手作りと言うのである。辞書的にもそういう意味だ。とすれば、手作りと銘打ったものを店で販売するのは矛盾である。
その矛盾はさておくとして、「手作り飴」とすることでその和菓子屋は客に何を伝えたかったのかが気になる。あくまでも手作りっぽいもの、であるかもしれない。じゃあ手作りっぽいものとはどういうものなのか。それはあたかも家族や恋人が作ってくれたようなもの、というところだろう。つまりオートメーションでまったく同じ味と形状のものが大量にできるようなのではなく、少量で、味も形も不揃いであるところに重点を置きたかったのだろう。人はどういうわけかそういうものにあたたかみを感じる生き物なので。して手作り飴は、あたたかみのある飴ということか。私にはわからないが、そういうものを欲している人はいるのだろう。
ところでオートメーションでないものが手作りというのなら、ラーメン屋のおっさんが作ったラーメンも手作りである。だけれどそれを「手作りラーメン」と銘打って売られることはないし、仮にそういうのがあったとしても変な印象を持たれるだけだと思う。しかしこれが飴となると、手作りと言われてもそれほど変な印象はない(たとえ店のおっさんが作った飴であっても、だ)。ラーメンと飴とでかくも印象が違うのはなぜだろうか。