キャベツ焼き飯
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建築家なしの建築 (SD選書 (184))

建築家なしの建築 (SD選書 (184))

ルドフスキーの建築本。タイトルは、特定の建築家によってではなく、その土地に住まう人たちによって、長い年月をかけて形成されてきた建築というくらいの意味。風土に適応した結果うまれた世界各地のオリジナリティーあふれる家や町並みとかの写真が著者のコメントつきで紹介されている。
地面に穴ぼこを掘っただけ(?)の家についても「穴居生活は必ずしも文化の低水準を意味するわけではない」(p14)と言ってのけるあたりに著者の基本的なコンセプトが出ている。何でも根拠レスに礼賛する文化相対主義ちっくな主張はされておらず、なぜこの建築はよいのか、をきちんと解説しているところがえらい。
新書サイズで1,800円なのがちょっとあれだけど、今となってはこの本でしか見られない写真がてんこ盛りなので価格以上の価値はあると思う。