heppoco2006-06-28

情報セキュリティEXPOという展示会に行ってきた。
目当ては丸文という会社のタイムサーバで、これを導入するかどうか検討中なのである。よくできた製品だったので多分買うことになると思う。というか、タイムサーバなんてあんまり数があるもんじゃないからこれがいちばん無難というだけの話ではある。
まあこの製品については別途営業さんが提案にくるらしいので、今日のところは早々に引き上げた。時間があまったので他の会社のブースをうろついた。
 
ICタグを使った流通管理というのがたくさんあったけれど、なんかいまいちな感じがした。ダンボールひとつひとつにICタグをくっつけて、いま何がどこにあるのかを管理するというもの。MRP(マテリアル・リクワイアメント・プロダクツ?)の基盤となる仕組みということで、一見よさそうだ。ICタグなしでこれと同じ事をやろうと思ったら、手作業でバーコードをとおさなきゃいけないわけだが、そんなことをしている時間こそがボトルネックになる可能性があるからだ。
しかしICタグはすごく高いのである。ブースの人に聞いてみると、「ひとつ200円はする」と言っていた。うーん、そうなると使い捨てはゆるされないなあ。ICタグは書き換えが可能だから、再利用はできるが、再利用をやるなら完璧にできる仕組みをつくらないといけないだろう。たとえばテレビを家電量販店に納品したら、そのダンボールをひとつ残らず返してもらわないとだめだ(もしくはICタグだけを引っぺがして返してもらう)。でないと管理している意味がなくなる。でもそんなことってできるのかな・・・テレビならふつうは工場から出荷されたままのダンボールが最終顧客まで行くんだろうし・・・端的に無理じゃなかろうか。テレビを買って、開梱して、ダンボールだけ店に返すなんて、よほどのエコロ信者でない限りしないよね。自社内で完結する流通ならやれなくはなさそうだが、お客さんがからむものだったら、お客さん側の管理コストが増えてしまうんではないか。そんなシステムが本当に歓迎されるのかどうか。
ということをブースの人に言ってみたら、「たしかにそうだ」とのこと。なんかICタグミドルウェアを開発するだけの会社だそうで、あんまりわからなかったみたい。
 
あと気になったシステムは、社員のPC操作をすべて記録するというもの。最近よくあるやつだ。いつパソコンを起動したとか、どのアプリを開いたとか、どのWebページを閲覧したとかが、ぜーんぶ記録されるというもの。これって、社員にとっては一見恐ろしげな話だけど、その記録の量がはんぱじゃなくて、とてもじゃないが見切れるものじゃない。いったい誰がその記録をチェックするというのだろう。
実際ブースのひとに聞いてみると、すべてのログを記録したら、社員ひとりにつき1日あたりのログが1.5MBにもなるそうだ。社員が1,000人いたら1日で1.5GBですぞ。ログだけで。
ある程度条件を絞り込んで検索することはできるらしいが、導入実績によると、それすらやっていない会社が大半だそうな。たいていは何かあまりにあんまりな操作をしている社員を検知したら、部長だかにイベント通知される程度らしい(イベント通知の機能はある。もちろん)。手動で膨大なログなんて見ないわけである。部長もそんなにヒマじゃない。
だからよほどのことをしない限り、こんなシステムを恐れることはないのである!